映画「7つの会議」を観てきました。

全体的にスピーディな展開で、楽しく観ることができました。しかし、いくつか引っかかる点があったので調べたところ、原作はある会社の不正問題を軸にしたオムニバス形式の短編集との事です。それを1本のストーリーに組み立てたということらしい。どおりで消化不良感がある気がした訳です。

とは言え、作品そのものは期待以上に楽しめました。

しかし、パワハラシーンは熱演でしたね。自分を含めサラリーマンの方は、思うところがあるのではないでしょうか。

それにしても、パワハラって無くならないですね。映画のラストでも・・・ここはネタばれになってしまうのでやめておくとして、興味深い実験の話をしたいと思います。

スタンフォード監獄実験

1971年、アメリカ・スタンフォード大学で心理学者フィリップ・ジンバルドーが大がかりな実験を行いました。スタンフォード大学の地下実験室を改修して、本物に似せた実験用の刑務所を作り、新聞広告などを利用して被験者を募集、普通の大学生など100人余りを集めて実験が開始されました。

実験の内容は、応募者の中から21人を選び、11人を看守役、10人を受刑者役にグループ分けを行い、それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせるという物です。

実験の目的は「人間の行動は、その人の気質や性格で決まるのではなく、置かれた状況によって決まる」という事を証明するというもの

この実験の結果がどうなったかというと、

役割を演じさせたにすぎないのに、看守役は自ら囚人役に罰を与えるようになり、その行動は日ごとにエスカレートしていきました。

  • 1日3回と決められていた点呼を真夜中にも開始。
  • 夜間のトイレの使用を禁止し、バケツにするよう指示。
  • 汚物は朝までそのまま放置。
  • 従順でないものは狭い独房に監禁。
  • トイレットペーパーの切れ端だけでトイレ掃除をさせる
  • 受刑者役を四つん這いにして動物の性行為の真似を強要する

とても普通の心理状態では、人に強要できるような内容ではありません。囚人役は精神を錯乱させるに至りました。そこで2週間を予定していた当初の計画は、大幅に短縮して打ち切られることになったのですが、看守役たちは「話が違う!」と実験の続行を希望したとの事です。

この実験から「ごく普通の人が、状況の力によって残忍で冷酷な態度がとれるようになってしまう」という事が浮き彫りになります。

後に「演技指導されていた」、「誘導された結果だ」というよな批判もあり、似たような実験で再現ができなかったとする反例があったようですが、一方で類似する報告もあります。いずれにしても人間の持つ本性に迫る、恐ろしい実験だと思いますし、「状況や環境によって潜んでいた人間性が表面化する」というのは事実だと思います。

きのうまで虐められていた子が、別の子がターゲットになったとたんに虐める側にまわってしまう、という事は普通に起こりうる事ですし、温厚だった人が強い立場になったとたん人が変わる、という事も経験則として存在する事を知っています。

「パワハラ」や「いじめ」といった集団の中で発生する問題の根本に、こういった人間の中に潜む危険な心理的側面という事があるのだとすると、根本解決は難しいのかもしれませんね。

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